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ツイン・ピークス生活 48日目 『The Return 第17章』最終前話。絶対に出会わない二人が出会う

ツイン・ピークス生活 48日目

The Return 第17章 過去が未来を決める

〈ネタバレを含みます〉

 

↓昨日の記録↓

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いよいよ明日でThe Returnも最終話を迎える

オリジナル・シリーズが終わるときは「まだThe Returnがあるし」と思えたが、今回は本当の本当に終わってしまう。この名残惜しさもまたドラマを見る醍醐味かもしれない

 

これまで只でさえスローペースなリンチ演出に年を取ったのも重なって今まで見たこともないほど全体の展開はゆっくりだったが、流石にゆっくりし過ぎたのか前話あたりから怒涛の展開の連続だ

善クーパーが地上に降り立った 第3章から前回までの14話に及んでずっと「クーパーらしき人」の生活を見せられ続けていたが、とうとう俺たちの知っているクーパー捜査官が帰ってきた!これだけ焦らしに焦らされ続けたせいもあってか、クーパー捜査官が喋っている姿を見るだけでも涙目になってしまう

 

いよいよ、全てのお膳立てが整い始まった今回

これまでマイペースに好き勝手広がって行っていた各エピソードが一点、ツイン・ピークス保安官事務所へと集約する

 

 

ブリッグス少佐が示した場所へついに辿り着いた悪クーパー。目のない女性が発見され、異次元への入り口が開いた場所だ。そこで同じように悪クーパーもそこに引き込まれる。この入り口の足元には汚い(金色にも見える)水たまりがある。赤い部屋の入り口となった場所にも同じように水たまりがあった。これが異次元の入り口の目印か?だとすると、これから水たまりがある所は注意しなればならない

悪クーパーは例の巨人の部屋に召喚された後、保安官事務所へと転送される

 

25年ぶりの再会に喜ぶアンディだが、薄々異変に気づき始める

そこに本物のクーパー捜査官からの電話が入り、偽物だと悟られた悪クーパーは銃で兄トルーマン保安官を射殺しようとする。だが異変にいち早く気づいたルーシーが一歩早く発砲。悪クーパーは銃弾に倒れる

そして、そこに本物のクーパー捜査官がやってくる

 

ここで悔やまれるのはトルーマン保安官がハリーではないことだ。設定上は病気で入院しているとなっているが、おそらく演じているマイケル・オントーキンが出演できないのが理由だろう。もしかしたら本人が病気というのもありえる。

そういう色々な事情があったのだろうし兄トルーマンを演じるロバート・フォスターも流石の貫禄ではあるのだが、このシーンを考えるとハリーだったらな…と思ってしまう

おそらくリンチもハリーを想定して脚本は書いていたはず。もしもここでハリーが悪クーパーをクーパーではないと見抜くシーンでもあれば号泣シーンになっていたはずだ。今まで見てきた人間ならばハリーとクーパーの絆は誰でも知っている

とはいえクーパーと再会したアンディやルーシーの表情だけでも十分感動的ではある

そして相変わらずの手際のよさでその場を制していくクーパーを見ているだけで、こっちは幸せな気分にすらなる

 

そこから前にも起きたように悪クーパーの死体に群がってきた真っ黒いおっさんたちがベタベタ体を触るという非常に不潔な儀式をしていると、この前はボブが出てきてたが今回は黒い球体が出てくる。しかもそこにクーパーの顔がぼんやりと浮かぶ

そのクーパー顔面黒球体はクーパー捜査官へ攻撃をしかけるがその場には運命に導かれて遥々イギリスから海を渡ってやってきた片手ゴム手袋ボーイ がいる

突如始まった世紀の一線、クーパー顔面黒球体VS片手ゴム手袋ボーイ 

ここは手振れを効果的に使ったやたらと圧が強い映像で迫力満点。片手ゴム手袋ボーイ のゴム手袋パンチの威力も映像を通して存分に伝わってきた

結果、片手ゴム手袋ボーイ がその場を制し、クーパーは緑の石の指輪を悪クーパーに。これで悪クーパーも成仏

 

そこにゴードンらFBIチームも合流する

だが片手ゴム手袋ボーイ の他にもその場には変な人がいる。目のない女性だ。

彼女と目が合い(ないけど)クーパーは何かを感じる

するとその目のない女性は変身!ダイアンが現れる!

今まで見ていたダイアンは悪クーパーのようなドッペルゲンガーだったから、これが本物のダイアンか。本物のダイアンは髪が真っ赤だ。

 

ここまでは大団円といった感じだが、ここからよくわからなくなる

クーパーは「僕たちは夢の中の住人だ」という

これまでもオードリーやゴードンの口から、自分たちが物語(夢?)の登場人物だとわかっているようなメタ発言があった。今度はクーパーがまたそれに触れる。

 

そこで一気に世界が暗転。

 

クーパーはいつの間にかブラック・ロッジに召喚される

見送りにきたダイアンとゴードンに対し「カーテンコールで会おう」

そして悪クーパーと同じようにヤカンと化したフィリップ・ジェフリーズと再会する

ジェフリーズはこの先でジュディと遭遇するだろうと予言する。このジュディとはブラック・ロッジの親玉のような存在らしい

そこでジェフリーズがクーパーに対し、数字の「8」のようなマークを見せる。これが「8」なのか「∞」なのかはわからない(どっちもだろう)ただツイン・ピークスで「8」という数字は結構重要である。The Returnで最も意味のわからなかったのは第8章だ。オリジナル・シリーズの第8章はシーズン2の一話目で銃撃されたクーパーの元に巨人が現れるというツイン・ピークスの中でも一二を争う変な回だ

意図はわからないが、8というのは重要らしい

 

クーパーが転送された先は、なんと、ローラが殺された日

全ての元凶の日だ

 

ここでこのツイン・ピークスで最も感動的な瞬間が訪れる

ツイン・ピークスでは絶対に出会わない人間が二人いる

 

デイル・クーパーとローラ・パーマーだ

 

赤い部屋や幻視として会ってはいるが、生身の人間性を残した二人は絶対に会えない

ローラ・パーマーが死んだからクーパーはツイン・ピークスにやってくるのであり、ローラが死ななければクーパーは来ないからだ。クーパーは死体となったローラとしか会えない。クーパーは絶対にローラ・パーマーを救うことはできない

 

だが、そのローラの前にクーパーが現れる

そしてこれから死へ向かうはずのローラにクーパーは手を差し伸べる

 

『ローラ・パーマー最期の7日間』のラストシーン

赤い部屋でクーパーはローラに天使の姿を見せる。それを見てローラは涙を流す

とても美しいシーンだが、あそこでクーパーはローラに絶対に与えられないはずのの救いを彼女に与えていた。だからこそ感動的だった!

そして今、クーパーは絶対に救えない存在であるローラを救おうとする

 

 

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だがクーパーの前からローラは突如姿を消す

そうだ、まだ1話あるんだった、忘れてた

 

 

さあ、いよいよ最終話。この物語をどう閉じる

 

 

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