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ツイン・ピークス生活 37日目 『The Return 第6章』リンチ組筆頭ローラ・ダーン参戦

ツイン・ピークス生活 37日目

The Return 第6章 死なないで

〈ネタバレを含みます〉

 

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今日はまたも豪華キャストが登場する回となった

既にケイレブ・ランドリー・ジョーンズアマンダ・サイフリッドカップルのツイン・ピークス新世代住人や、ダギー(クーパー)の妻としてリンチ組女優ナオミ・ワッツが登場している。

 

まずは劇場版の『ローラ・パーマー最期の7日間』でも登場したトレーラー・ハウスの主人としてハリー・ディーン・スタントンが再登場。彼が亡くなったのもこのシリーズが放映された2017年なので、映画史に残る伝説的な俳優の最晩年の仕事が見られるということになる。

そう考えると同じく『ローラ・パーマー最期の7日間』で新キャラクターとして登場しているデヴィッド・ボウイも2016年に惜しくも亡くなっているので、このThe Returnが2017年前後に作られたということに意義が生まれているように感じる。『ローラ・パーマー最期の7日間』が特に重要な作りになっているのも、そういう思いがあってのことかもしれない。

 

また余談だが、このハリー・ディーン・スタントンのトレーラーハウスは劇場版を見ている感じだと他の町にあるのだと思っていたが、意外とツイン・ピークスに近かった。テレサ・バンクス事件はツイン・ピークスとは別の保安官事務所管轄だったから、隣町くらいの認識でいいのだろうか?

 

ハリー・ディーン・スタントンが登場して日課ツイン・ピークスの中心部へと足をのばす。91歳というだけあってヨボヨボだが、演技は全く衰え知らずな印象。彼がベンチで座っているところに通りかかった仲睦まじい母子を微笑ましく見ていたが、その数十秒後、その男の子はトラックに轢かれて亡き者となる。死の瞬間、ハリー・ディーン・スタントンは男の子の体からレンズフレアのような光が抜けて空に昇っていくのを目撃する。

 

その子供を引いたトラックを運転していたのは前話からいかにもいけすかない空気を充満させていたリチャードという男。演じているのはイーモン・ファレンという役者さんで鼻立ちがよく、いかにも冷酷そうな印象を受ける顔立ち。若い頃のクリストファー・ウォーケンにちょっと似ている。彼は直前にカナダの麻薬密売組織のバイヤーから薬を買うが、そこで子供扱いされてイライラしているところで少年を轢き殺してしまった。この事件がこの先のツイン・ピークスで起こることの引き金になるような予感がしている。

 

もう一人の豪華キャストには待ってました!と言いたい。

ローラ・ダーンがついにツイン・ピークスに出てきた!しかもダイアン役だ!

 

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ローラ・ダーンといえば『ブルー・ベルベット』のヒロインから『インランド・エンパイア』までリンチ組筆頭役者であり、今年のアカデミー賞では念願のオスカーも取った文句なしの名優。彼女が明らかに重要人物であろうオーラを放ちながら登場した・

彼女が演じるダイアンは、クーパーが事件の顛末や身辺で起きたことをボイス・レコーダーに吹き込む際に呼びかける名前。はじめはクーパーが過去に愛し、自らの過失で失った女性がダイアンなのかと思っていたがそういうわけではなかった。その後、ダイアンが何者なのかは明かされずにオリジナル・シリーズは終了してしまったが、満を辞して視聴者の前に姿を現した。

しかも、カイル・マクラクランローラ・ダーンといえば二人のキャリア初期に『ブルー・ベルベット』で共演した仲であり、二人が再びデヴィッド・リンチの作品で、しかもクーパーが最も信頼を置いているであろう相手として登場するというのは胸熱展開がすぎる。これをもってしてもこの『ツイン・ピークス The Return』がデヴィッド・リンチの集大成であるかがよくわかる。

 

依然としてクーパーはイノセンスな状態から抜け出せない。そろそろ戻ってくれ…

しかもそのイノセンスが故に会社の中で高評価を受け始めている。トム・ハンクスの『ビッグ』みたいな「頭が悪いからイノセンスイノセンスだからこそ良い」みたいな話がアメリカは多すぎる(大体、そういう役はトム・ハンクスがやってたりする)反知性主義というかなんというか…どうなのよ、それ。デヴィッド・リンチはあえて意図的にやっているとは思うのだけど、これがあと数話続くとキツイっすよ…

 

そういう状態の夫に振り回されて借金取りと対峙するハメになってしまった妻ナオミ・ワッツのシーンは最高だった。借金を取り立てられる側のはずなのに、色々ムカついていたせいでなぜが立場逆転し、借金取りたちに説教をして帰っていく。ナオミ・ワッツの勢いに圧されているうちに話のケリがついてしまっていて、借金取り同様見ている方もポカンとしてしまった

 

丸太おばさんの予言に従い、なにかを探しているホークはたまたまトイレの大便器のドアの板の裏になにかが入っているのを発見。板をひっぺがしてみるとメモのようなものが出てきた。

あのメモはローラの日記じゃなかったか?

 

 

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