ツイン・ピークス生活 36日目 『The Return 第5章』ローンレンジャーが指差す先には相棒が待っている(かも)
ツイン・ピークス生活 36日目
The Return 第5章 ケース・ファイル
〈ネタバレを含みます〉
↓昨日の記録↓
ツイン・ピークスのオリジナル・シリーズは1話が大体1日の出来事になっているという特徴があった。その決まりのせいで話の展開の制約になったり、改めて考えると落ち込んでから立ち直るまでが尋常じゃなく早言ってことになっていたりと色々問題はあった。だがこの毎日1本ツイン・ピークスを見るという生活とは非常に親和性がよく、自分の時間感覚とキャラたちのそれが一致して見れたていた。
The Returnになってからはその1日が1話というフォーマットが消えてしまって少し悲しい…。とはいえ、ドラマとして書いてる方としてはあの決まりはやりづらくて仕方なかったんだろうな
新章に突入して5日目だ
ここ4日は何が起きているかについていくだけで大変だった印象だが、今日はちょっと小休止といった趣。そこまで劇的なことも、変なことも起こらない。
ダギーというそっくりさんの身体に入り込んだ善クーパーは全くもって元の調子を取り戻す様子もなく、幼児退行しているような、ボケた老人のような、その辺を徘徊しては指示されたことにそのまま従ってしまう
奥さんのナオミ・ワッツに促され、ダギーの職場へ向かう。ダギーは保険会社のエージェントらしい。そこで上司に二日間サボった件をいびられ、その罰として宿題の調査資料(ケース・ファイル)を渡される。
「エージェント」「調査資料」という二単語だけにクーパーが反応を見せたことから、保健調査をすることで元のクーパーの記憶が蘇るのかもしれない。
今日のかなりの部分が、徘徊クーパーが会社で一悶着という部分に割かれる。
ツイン・ピークスでは25年越しのノーマのダイナーが登場。もちろんノーマも出てくる。年を取ってこそいるが、ほぼそのまんま。シェリーも25年前と変わらず働いている。ノーマとシェリーが並ぶと時の流れを感じながらも、なにも変わっていないような感覚にも陥る。
だが、25年は経っているので彼女たちよりもさらに若い世代の町人も登場。
一人目はアマンダ・サイフリッド。昨日に引き続き豪華キャストが登場してきた。ダメな男に捕まり、シェリーに何度も金をくるパン屋勤務の女性を演じている。ノーマとシェリーの関係のように、このレベッカとシェリーにも姉妹のような師弟のような関係があるようだ。
そしてそのダメな彼氏をやらせりゃ天下一品のケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。彼も最近は『スリー・ビルボード』などで引っ張りだこ。髪のボサボサ度合いからもダメさが一目瞭然。
他にも善クーパーに大損を受けたカジノの新支配人にデヴィッド・ダストマルチャン。『アントマン』のポンコツ泥棒三人組の一人の人だ。こういう感じでよく見る脇役の人もちらほらと見つけられる。
1話から出てきてはいたものの、なにをやってるのか不明だったジャコビー医師は夜の7時から自身のYoutube(らしきもの)で動画配信を行っていた。25年前に輪をかけて陰謀論に取り憑かれており、自作の金のスコップを売っている。
それを視聴しているのが黒眼帯のネイディーンと、多分ハリー保安官。
細かい情報は所々で出ている。
やはりツイン・ピークスとブラック・ロッジの関係性での最重要人物は死んでしまったブリッグス少佐。彼の指紋が1話から継続して話題の一つになっているバックホーンの殺人事件現場から発見された。だが、国防総省によればこれは25年で16回目だという。この25年の間にブリッグス少佐になにが起きていたのか。
刑務所にいる悪クーパーは一度だけ電話をかける許可を得る。
彼が電話をかけた先はブエノスアイレス。ダギー殺害を計画していた悪クーパーの身内(?)もそこに電話をかけていた。ボスがいるのかもしれない。
「牛が月を飛び越えた」
全く意味のわからない言葉を伝えて電話は切れる。
善クーパーは会社の前にある銅像に執着している。
どこかに腕を伸ばした銅像なのだが、多分これはローンレンジャーだよね?
いつも1950年代の子供時代をベースにしてるデヴィッド・リンチなら選びそうなモチーフだし、ツイン・ピークスでクーパーの痕跡を探しているホークを演じているマイケル・ホース。彼は1981年版の『ローン・レンジャー』で相棒のトントを演じている。
つまり、ローン・レンジャーが指差す先は相棒のトント=マイケル・ホース=ホークなのかもしれない!!!
そう考えると保安官はハリーだから『ハリーとトント』だよね
と思ったが調べてみたら目元にマスクをしてなかったので違うっぽい
さらに調べてみるとデヴィッド・ボウイに似ている説など色々出てきた
こういう思い込み含めた解釈も、このドラマの楽しみの一つだよね
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