ツイン・ピークス生活 ３日目 『第２章』リンチっぽさが強めになってきた！
ツイン・ピークス生活 ３日目
『第２章』
〈ネタバレを含みます〉
前日の記録↓
３日目。ここにきて急にデヴィッド・リンチ感が増してきた。
基本的に劇中の１日＝１話らしいが、今回は前日の夜から始まる。
ホテルを取り仕切るホーン家の弟ジェリーが帰ってきて、兄の ベンジャミンと共に急に出てきた州境のカジノ「片目のジャック」へ。ここが明らかに売春の斡旋もしており、どう考えても怪しい。
そしてボビーとマイクの悪童二人組は昨日話していた麻薬の隠し場所へ。そこで待ち伏せられていたレオと遭遇し、１万ドルを要求される。しかし、その金の半分はローラの貸金庫にあることも前日の段階でわかっている。
ひとまずトラックドライバーのレオが麻薬の流通と（おそらく）売春の斡旋を引き受けているのは間違いないはずだ。そして、それが「片目のジャック」とも何らかの形で結びついているのでは…？また、レオがそれを取り仕切っているわけではないだろうから、そのバッグにいるのはなんなのか。ボビーらを取り立てたときにも、姿こそ見えないがレオの後ろにいたあいつは何者なのか…？
おそらく「片目のジャック」を通して、ホテルを取り仕切るホーン家、製材場を取り仕切るパッカード家などに繋がるのではなかろうか。ホーン家の娘オードリーは父とローラの関係を探っているようだし、パッカード家に嫁いできたジョシーは帳簿を探っていた。前回でオードリーの父ベンジャミンとパッカード家の元当主の妹キャサリン（元当主は一応ジョシー）は不倫関係にあるとわかっているため、その辺の人たちの裏の顔が見えてくるのだろう。
ツイン・ピークスという町については少しずつ事情が見えてきたが、この『第二章』で見ている側の頭を掻き乱す元凶は他ならぬクーパー捜査官、その人である。
ローラの日記に出てきた「J」という人物を特定するため、クーパーは保安官たちを森の中に呼び出す。この警察署のメンバーとクーパーが仲睦まじくなってきて、ほっこりと見れるのは嬉しい。それ以外の人はみんな浮気してるから…
しかし、その特定方法というのが「町の中で頭文字Jの人の名前を言ってから石を投げて、瓶に当たった奴が怪しい」というもの。
てめえ、小学生か！でも、本人としてはチベットの夢を見続けた結果行き着いた演繹的方法ということらしい。
それでもひとまずやってみると、ジャコビー医師の名前で瓶に当たる。このジャコビー医師は前話のラストシーンで埋めたはずのネックレスを掘り返していた人物だ。うん…確かに怪しい。しかし、彼は瓶に当たりはしたが割れてはいない。
続けてどんどん投げていくと、次に当たったのがレオ・ジョンソン。さっきから言っていた通り、現状最も怪しい男である。
こうしてクーパー捜査官は、捜査線上に挙がりもしていなかったが、視聴者は怪しいと思っていた2名を絞り込んだのだ！クーパー、すごいなー。そういうスピリチュアル的なもので捜査するタイプのFBIだったんだね。というか、これって観客は知ってる事実にクーパーたちが辿り着くよう仕向けるのがめんどくさかっただけじゃ…
だが、クーパーのスピリチュアル捜査はこれだけにとどまらない！
その晩、クーパーは夢を見る。すると彼に語りかけてくる二人の男。片方は片腕がない髭面。前回、病院を歩いていく怪しい男が出てきたが、そいつが片腕がなかったって証言があったから、こいつに違いない！そしてもう一人はロン毛の男。昨日、急にローラ・ママの目の前に現れたあいつだ
この二人が今まで出てきた誰にも増して意味深なことを言ってくる。悪魔がどうとか、コンビニエンスストアの上に住んでいたとか。なんだかよくはわからない。
その後、夢は場面転換する。謎の空間に座っているクーパー。そして小さいおじさん。そしてローラ・パーマーだ。これが、めちゃくちゃリンチっぽい空間だ。『イレイザー・ヘッド』とか『マルホランド・ドライブ』に出てくる劇場に近いイメージで、アメリカのゲストを呼んでトークする系のバラエティ番組のような雰囲気。ジミー・キンメルとかがやってるやつね。
小さいおじさんが自己紹介をはじめ、どう見てもローラ・パーマーな女性はいとこだと言い始める。この小さいおじさんと偽ローラは変な言語を話していて、言葉を逆再生しているようにも聞こえる。そうこうしていたらミュージックスタート。小さいおじさんはリズムに乗って踊りを始める。偽ローラはクーパーに近づいてきて、耳打ち。
目が覚めるクーパー。そして電話をかけ、「犯人がわかった！」
そして今日の分、終わり！
今までは事件の真相こそが一番気になっていたが、ここに来て興味の対象が一気にクーパーへと移り変わってしまった。町は一旦置いといていいから、クーパーさん、あんた一体何者なんだ！？
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